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会長はなぜ自殺したか―金融腐敗=呪縛の検証 (新潮文庫)
![]() ![]() | 会長はなぜ自殺したか―金融腐敗=呪縛の検証 (新潮文庫) 価格: / 発売日: 2000-09 売上ランキング: 345611 / おすすめ度: ![]() 感想: 当時都市銀行と呼ばれた大銀行が合従連衡をくり返しメガバンクとなっては今や昔という観があるが、90年代後半に金融界のみならず大蔵・日銀といった官界、一部国会議員も巻きこんだ一大金融事件の顛末を描いたノンフィックション。 前半は野村・大和・日興・山一の四大証券と第一勧業銀行で発生した総会屋への利益供与事件を取上げ、第一勧銀会長が自殺に至る事件の顛末を描く。後半はその事件の捜査の過程で浮上してきた銀行から大蔵省や日銀に対する接待疑惑、さらには証券会社から国会議員に対する利益補填疑惑へと広がっていく。 事件に関った人々は何も特別な人たちではなく、普通の公務員やサラリーマン(たしかに大企業で栄達を遂げた人々であるが)であり、何人もが自ら命を立つなど、改めて振りかえるとのその異常さには驚くばかり。 最初、証券会社から露呈した不祥事が連鎖的に暴かれていく様子を、新聞記者らしいわかりやすい文章で読ませる。まさに事実は小説より奇怪なりの言葉通りの展開だ。 本作で取上げられた第一勧銀事件に材をとった高杉良の小説「金融腐食列島・呪縛」とその映画、また総会屋と銀行との癒着を描き第一勧銀事件を予見したといわれた同じく「金融腐食列島」もまた参考になるだろう。 それにしても、第一勧業銀行(当時)から始まった金融界、そして総会屋との癒着は何故あったのか。又、何故大蔵省(現在の財務省)まで東京地検特捜部の捜査が及ぶまでになったのか。その問題はかなり複雑な問題である。 この本は、第一勧業銀行を中心に、総会屋との癒着が何故発生したのかを辿り、同時に他の大手銀行でも発覚した金融腐敗の構図が時々図で表示されている。私はこの事件は知っていたが、一体どこまで事件が広がりを見せていたのかは知らなかった。つまりこの本によって、あの総会屋への利益供与事件が解ったのである。 只、何故第一勧業銀行の元会長らが自殺を選んだのかは掲載されていた遺書からは読み解くことができなかった。それでも、自殺した元会長らの考えていたことを予測しながらこの本を読めば、あの総会屋への利益供与事件の全てが解ると思う。 |
会長はなぜ自殺したか―金融腐敗=呪縛の検証
![]() ![]() | 会長はなぜ自殺したか―金融腐敗=呪縛の検証 価格: / 発売日: 1998-09 売上ランキング: 544400 / おすすめ度: ![]() 感想: 当時都市銀行と呼ばれた大銀行が合従連衡をくり返しメガバンクとなっては今や昔という観があるが、90年代後半に金融界のみならず大蔵・日銀といった官界、一部国会議員も巻きこんだ一大金融事件の顛末を描いたノンフィックション。 前半は野村・大和・日興・山一の四大証券と第一勧業銀行で発生した総会屋への利益供与事件を取上げ、第一勧銀会長が自殺に至る事件の顛末を描く。後半はその事件の捜査の過程で浮上してきた銀行から大蔵省や日銀に対する接待疑惑、さらには証券会社から国会議員に対する利益補填疑惑へと広がっていく。 事件に関った人々は何も特別な人たちではなく、普通の公務員やサラリーマン(たしかに大企業で栄達を遂げた人々であるが)であり、何人もが自ら命を立つなど、改めて振りかえるとのその異常さには驚くばかり。 最初、証券会社から露呈した不祥事が連鎖的に暴かれていく様子を、新聞記者らしいわかりやすい文章で読ませる。まさに事実は小説より奇怪なりの言葉通りの展開だ。 本作で取上げられた第一勧銀事件に材をとった高杉良の小説「金融腐食列島・呪縛」とその映画、また総会屋と銀行との癒着を描き第一勧銀事件を予見したといわれた同じく「金融腐食列島」もまた参考になるだろう。 それにしても、第一勧業銀行(当時)から始まった金融界、そして総会屋との癒着は何故あったのか。又、何故大蔵省(現在の財務省)まで東京地検特捜部の捜査が及ぶまでになったのか。その問題はかなり複雑な問題である。 この本は、第一勧業銀行を中心に、総会屋との癒着が何故発生したのかを辿り、同時に他の大手銀行でも発覚した金融腐敗の構図が時々図で表示されている。私はこの事件は知っていたが、一体どこまで事件が広がりを見せていたのかは知らなかった。つまりこの本によって、あの総会屋への利益供与事件が解ったのである。 只、何故第一勧業銀行の元会長らが自殺を選んだのかは掲載されていた遺書からは読み解くことができなかった。それでも、自殺した元会長らの考えていたことを予測しながらこの本を読めば、あの総会屋への利益供与事件の全てが解ると思う。 |
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